【薬膳】
薬膳では食材を、味だけではなく効能も加味して「酸、苦、甘、辛、鹹」の5つの味に分けます。酸味の食材には、
トマト、レモン、キウイ、リンゴ、ミカン、イチゴ、モモ、ブドウ、酢等があります。酸味の食材の効能は、「出過ぎを
押えて、引き締める」ことです。汗をかきすぎる、寝汗、慢性の下痢、頻尿、尿漏れなど、汗や尿の出過ぎを押えます。
下痢の時に梅干を食べたり、暑い夏にスポーツする時にレモンの蜂蜜漬けを食べたりするのは、昔から経験的に知られています。
「出過ぎ」を防ぐと同時に、身体の水分と共にエネルギーである「気」の消耗も防いでくれます。春はイライラする、ストレスを
感じやすい等の症状が現れやすい時期です。これは春に活発になる「肝」の働きが乱れていると考えます。酸味の物は肝の働きを
整え、気分を落ち着かせる働きもあります。但し、酸味の食材には身体を冷やすものが多いので、取り過ぎには注意が必要。
「野菜の和風ピクルス」
止瀉(ししゃ)下痢を止める:キウイ、イチゴ、梅
止渇(しかつ)渇きを止める:レモン、リンゴ、キウイ、ブドウ、ミカン
平肝(へいかん)肝の働きを整える:パプリカ、セロリ、トマト
建碑(けんぴ)脾胃の働きを整える:カブ、カリフラワー、トマト
材料:パプリカ1個、キュウリ1本、カブ2個、カリフラワー2分の1個、ミニトマト8個位
ピクルス液:純米酢、水各200ml・かつお削り節5g・昆布5cm位・砂糖50g・しょうゆ大さじ1・塩小さじ2分の1
「作り方」
・一口大に切ったパプリカ、カリフラワーをさっと湯通し、水気をよく切る。ミニトマトは湯むきする。
・カブは茎を1㎝位残して良く洗い水気を切り、4つ割り。
・キューリは洗って水気を取り、食べやすい長さに切る。
・鍋にピクルス液の材料を入れ火にかけ沸騰したら火からおろす。
・野菜にピクルス液を濾しながら注ぐ。好みで唐辛子、ローリエ、粒こしょう、デイル等のハーブを入れ、一晩おいて
味をなじませる。3日位で食べきる。