ケアエイドは、快適な入浴を楽しんで頂けるように入浴の環境をコーディネイトする仕事です。オペレーターと一緒に必要な機材の準備・片付け、看護師と一緒にお客様の状態を確認して更衣介助を行い、ケアエイドの私はプライバシーに配慮しながら、笑顔で元気なお声かけをしてお客様やご家族様、スタッフとコミュニケーションをとりながら入浴時の環境を整えています。お客様やご家族様の想いにそったケアができるように「気づきの心」を大切にしながら、声や手からぬくもりと想いが伝わって、お客様の心の奥に届くケアの提供をしています。
当時、褥瘡ケアのためにサービスに入っていたお客様がいらっしゃいました。その方へのサービス提供の方法で、ご家族から私に対してクレームに近い要望をいただいてしまったことがありました。それは私のことを考えてのお言葉だったのですが、その時はもうそのお客様との信頼関係が築けなくなってしまったと、ショックを受けました。
しばらくして、そのお客様が永眠され、ご焼香に伺った時、ご家族は私の名前を憶えていてくれました。その時に「亡くなる時、笑っているように見えた」ことと、「いろいろなことを経験して成長してほしい」ということをお話いただきました。
私は、たくさんのお言葉を頂き、こんなにも応援されていたんだと実感しました。
一人ひとりのお客様には、それぞれエピソードがあって、大変なことももちろん多いです。しかし、その一つひとつが次のステップにつながっていて、一つも無駄なことなどないと思います。そのお客様とご家族との出会いも、それを強く感ることのできる印象深いエピソードの一つです。
サービスをご利用されているお客様でとても寡黙な方がいらっしゃいました。私たちには直接なにかを仰ることはなかったのですが、サービスが終了した後に、ご家族から「毎週『チビ達が来る』と言い入浴を何より楽しみにして、明るい笑顔や優しい声に癒されていたのだと思います」というお手紙をいただきました。
お客様の『チビ達』という言葉に詰まった想いを知ることのできるそのお手紙は、スタッフみんなの宝物です。
新卒で入社した頃は、周りのスタッフにも外部の方にもお客様にも、ただ「可愛がられている」だけでした。それがだんだんと一人のスタッフとして信頼してもらえるようになってきました。これから、介護福祉士の資格にも挑戦し、知識や技術を磨くことでケアマネジャーさんや、医療関係者など外部の方にもより信頼を得られるようになりたいです。
また、お客様との関係はより深いものにしていきたいです。お風呂に入るだけ、という入浴から、プラスアルファのある入浴サービスへ、みんなが喜んでもらえるサービスを提供したいと思っています。